CyberChef

Base64 や16進の変換、ハッシュ計算、文字列の抽出などの操作を「レシピ」として組み合わせ、データを変換・解析する Web アプリ。処理はブラウザの中で行われます。

cat cyberchef/meta.yml確認日 2026-10-25

安全性

影響範囲 手元だけ自分の端末の中で完結し、外には何も送らない
管理者権限
不要
検証環境
不要

使い方

用途
防御
難易度
初級
形態
Web サービス
対応環境
Web / Docker

信頼性

リポジトリ
gchq/cyberchef
ライセンス
自由に使えるApache-2.0
GitHub
スター36,2032026-10-25 時点
メンテ状況
更新が続いている最終更新 2026-10-23
目次
  1. はじめに
  2. CyberChef でできること
  3. 入力したデータはどこで処理されるか
  4. 安全な試し方:Base64 の文字列を戻す
  5. 防御の例:メールに埋め込まれたリンクを確かめる
  6. レシピの保存と共有
  7. 主な使い方
  8. 注意点
  9. 次に読む
  10. 出典

CyberChef は、英国の政府通信本部(GCHQ)が公開している、データを変換・解析するための Web アプリです。「From Base64」や「URL Decode」などの操作を順に並べた「レシピ」を作り、入力した文字列やファイルにまとめて適用します。

この記事は、不審なメールやログに出てくる読めない文字列を調べたい人に向けています。読み終えると、次のことができるようになります。

  • 公式の公開版を開いて、Base64 の文字列を元に戻す
  • 複数の操作をつないだレシピを作り、保存・共有する
  • 不審なリンクを取り出して、誤ってクリックできない形に書き換える

CyberChef でできること

README によると、CyberChef には次のような操作があります。操作名は画面左の一覧に出てくる名前です。

やりたいこと 操作名の例
Base64 や16進を元に戻す From Base64、From Hex、From Hexdump
URL エンコードを戻す URL Decode
ハッシュ値を計算する MD5、SHA2、Generate all hashes
文字コードを変換する Decode text、Encode text
タイムスタンプを日時にする From UNIX Timestamp、Translate DateTime Format
文字列を抽出する Regular expression、Extract URLs、Extract IP addresses、Extract email addresses
リンクを無害な形にする Defang URL、Defang IP Addresses
圧縮を戻す Gunzip など

ほかに AES や DES などの暗号化と復号、IPv6 アドレスや X.509 証明書の解析もできます。

Magic:符号化の自動判定

Magic は、データがどう符号化されているかを自動で推測する操作です。公式 Wiki によると、Base64 や Gzip のように形が決まっている符号化を正規表現で見つけ、当てはまった操作を試しに実行します。結果がそれらしいデータか(ファイルの先頭の決まったバイト列、UTF-8 として正しいか、エントロピー、文字の出現頻度など)で順位を付けます。何重にも符号化されたデータも、Depth で決めた深さまでたどります。

入力を貼るだけでも、CyberChef が使えそうな操作を見つけると出力欄に Magic のアイコンが出ます。アイコンをクリックすると、その操作で戻した結果が表示されます。

しないことCyberChef はデータを変換して見せる道具で、マルウェアかどうかや、メールが詐欺かどうかを判定する機能はありません。怪しいかどうかは、戻した結果を読んで自分で判断します。Magic は推測なので、示された候補が正しいとは限りません。

入力したデータはどこで処理されるか

README には、レシピの設定も入力(文字列もファイルも)も CyberChef の Web サーバーには送られず、処理はすべて自分のパソコンのブラウザの中で行われると書かれています。公開版のダウンロード画面でも、ブラウザの開発者ツール(F12)のネットワークタブで、レシピを実行してもデータが送られていないことを確かめられると案内しています。

安全な試し方:Base64 の文字列を戻す

練習には、自分で用意した無害な文字列を使いましょう。

  1. ブラウザで公式の公開版 gchq.github.io/CyberChef を開きます。

  2. 右上の入力欄(Input)に、次の文字列を貼ります。

    aHR0cHM6Ly9leGFtcGxlLmNvbS92ZXJpZnk/dXNlcj10ZXN0
  3. 左の操作一覧の検索欄に From Base64 と入れ、出てきた操作を中央のレシピ欄へドラッグします。

  4. 右下の出力欄(Output)に https://example.com/verify?user=test と表示されます。

入力やレシピを変えるたびに結果が自動で更新されます(Auto Bake)。データが大きくて重いときは、この自動実行を切って手動で実行できます。

防御の例:メールに埋め込まれたリンクを確かめる

不審なメールの本文やログに、Base64 で隠されたリンクが入っていることがあります。上の手順のレシピに操作を 2 つ足すと、リンクだけを取り出して、クリックしても開かない形にできます。

順番 操作 結果
1 From Base64 https://example.com/verify?user=test
2 Extract URLs 文字列の中から URL だけを取り出す
3 Defang URL hxxps[://]example[.]com/verify?user=test

Defang URL は、http を hxxp に、. を [.] に、:// を [://] に置き換えます。書き換えたリンクは、報告書やチャットに貼っても誤ってクリックされません。取り出したリンクには、自分でアクセスしないでください。

レシピの途中の操作にブレークポイントを置くと、その手前で止めて、各段階のデータを 1 つずつ確かめられます。

レシピの保存と共有

  • 保存:「Save recipe」を押すと、レシピがブラウザのローカルストレージに保存され、次に開いたときも使えます。
  • 共有:ページの URL には、レシピと入力の両方が入ります。URL をコピーして渡すと、相手は同じ状態で開けます。

URL に入力そのものが入るので、調査中のメール本文や社内のログを入れたまま URL を共有すると、その中身も相手に渡ります。共有する前に入力欄を空にするか、無害なサンプルに置き換えてください。

主な使い方

方法 手順
公式の公開版 ブラウザで gchq.github.io/CyberChef を開く
ダウンロード版 公開版の左上のリンクから ZIP をダウンロードし、展開してブラウザで開く。仮想マシンや閉じたネットワークでも使える
Docker(公式イメージ) docker run -it -p 8080:8080 ghcr.io/gchq/cyberchef:latest を実行し、http://localhost:8080 を開く
ソースからビルド Node.js v24 を入れ、リポジトリを clone して npm install。npm start で開発用サーバー、npm run build で build/prod に本番用の一式ができる

README によると、対応ブラウザは Google Chrome 50 以降と Mozilla Firefox 38 以降です。公式 Wiki は、ソースからのビルドは bash 環境(主に Linux と macOS)向けで、Windows は正式な対応外だとしています。

注意点

  • 機密性の高いデータ(社内のメールやログ、個人情報)は、ダウンロード版や Docker で手元に置いた CyberChef で扱うと安心です。
  • 公式は、非公式に配られている CyberChef は入力やレシピを外へ送るように書き換えられているおそれがあると注意しています。公開版は gchq.github.io/CyberChef を、ダウンロード版はそこからのリンクを使ってください。
  • 入力が入った URL を共有すると、入力の中身も一緒に渡ります。
  • 取り出したリンクやファイルを開かないでください。ファイルの中身を調べるときも、実行はしません。
  • 他人のデータを、本人や管理者の許可なく解析しないでください。

次に読む

出典

  1. 公式リポジトリ READMEgithub.com/gchq/CyberChef
  2. 公式の公開版 CyberChefgchq.github.io/CyberChef/
  3. Wiki:Magic による符号化の自動判定github.com/gchq/CyberChef/wiki/Automatic-detection-of-encoded-data-using-CyberChef-Magic
  4. Wiki:Getting started(ビルド手順)github.com/gchq/CyberChef/wiki/Getting-started
  5. 操作の一覧(Categories.json)github.com/gchq/CyberChef/blob/master/src/core/config/Categories.json
  6. Defang URL 操作のソースコードgithub.com/gchq/CyberChef/blob/master/src/core/operations/DefangURL.mjs

確認日 2026-10-25

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